本当は現在・過去・未来を同時に生きてるんだ - 星川淳 INNERNET WORKS

本当は現在・過去・未来を同時に生きてるんだ

森 雅浩(Be-Nature School代表)

 

もっと、読みたい!当然続編あるよね!って、これは前作『ベーリンジアの記憶』の続編でもありました。

 

現代と過去の物語が交互に展開するスタイルは、読者を「時空を超えた旅」に連れて行くタイムマシンがごとき。

 

あれよあれよと読み進むうちに話がどんどん展開して加速感がすごい。そんな読みごごちのスピード感も、福島の原発事故以降さらに臨界点に近づきつつある現在社会のひずみをその根源から問う内容も、きわめて今っぽいです。

 

同時にこれは小説の形を借りた、著者による先史モンゴロイドの世界拡散に関する論文、もしくはフィールドワークを通じた研究の途中報告と言っていいでしょう。

 

人類の旅はまだ続きます。だからこのテーマは終わらないですよね。私たち、本当は現在・過去・未来を同時に生きてるんだって、この本は思い出させてくれました。

 

レビュー