想いを馳せることの素晴らしさを、改めて感じうる物語 - 星川淳 INNERNET WORKS

想いを馳せることの素晴らしさを、改めて感じうる物語

荒木太朗(脚本家・舞台演出家/独身)

 

偶然にも同じくこの秋に、本作の登場人物が恋焦がれた若狭の物語を舞台化する私にとって、この作品との出会いもまた、目指すものを引き寄せることで起こった「巡り合わせ」のように思えます。

 

過去と言う名の箱を開ける鍵は、時を経た今だからこそ、進むべき未来への道標になりうるかもしれない。そしていつの時代でも、願い、考え、想像するといった行為こそが、示された道標の先に向かって歩みだす力の源になるのではないでしょうか。

 

想いを馳せることの素晴らしさを、改めて感じうる物語に巡り合えた事に感謝します。

 

そしてまた、物語に溢れる人を愛するという神秘に胸をうたれた結果、自身のそんなめぐり逢いにも期待をしたくなるのでした。

 

 

レビュー