だからこそ「今」、どう生きていくのか… - 星川淳 INNERNET WORKS

だからこそ「今」、どう生きていくのか…

吉岡ひなた(イベントプランナー)

 

『わたしはあなた方の足跡さえも洗い流した。………だが、あなた方が出現の記憶と意味を保っていれば、いつかこれらの足跡がまた浮かび上がり、真実を告げてくれるときがくるだろう』

 

まるでこの「ホピの書」の言葉を知っているかのように、大昔の人々の過去の足跡をたどり心と体で真実を求めながら旅していく人々。時を越え、巡り会えることを信じて壮絶な旅を続けるその姿に、この物語の壮大さと力強い美しさを感じました。
そして過去だけでなく同時に未来にもこの物語は繋がっていて、私達もそこに含まれるという事に気づかされた時、気が遠くなるような果てしなさに広がるだけ広がった先に、凝縮された「今」という一瞬を同じくらいに深く想いました。

 

『西の果てに行けば、東の果てに出会う』

 

時間も地球と同じですね。旅の先に人々は人と出会い、時と出会っている。巡りめぐる循環。でもその球の中心に在るのが『うやまう心』であり『白い光の柱』であり、『美しさそのもの』であれば、大陸はまたいつか浮かび上がってくる…そして『青い石が人々の心に語りかける時代』が、今まさにやって来ている、ということなのでしょうか。

 

『命運を賭けて白い民の中へ送り込む最初の使者が、全て異人だという事』

 

血が混じる必要性…福島や東北、東日本から沖縄に人々がやって来て血が混ざり始めている事、オリンピックで世界中の人々が日本にやって来て血が混ざり合う事…
その未来へ向かうシナリオも、白い民とその病を患った全ての民の病を治すために今、始まってきているのかもしれないですね。
広島と長崎がそうであったように…
 原爆から生まれた人工黒曜石と、火山から生まれた黒曜石。
その存在の在り方や使われ方は人の心次第であり、生まれた意味もまたそれによって変化していくものでもありますね。素晴らしいキーワードだと思いました。

 

『存在の光と影』『ブラックホールの極点にホワイトホールが開く。そこにできた次元の穴。核兵器も戦争もない未来に通じた窓』

 

 次元の穴を開くために起こるそれらは、何をどうやっても起こるという現象であり、防ごうとしてもどんな形にでも変わってやって来る。だから私達は何をしてもしなくても一緒と言いたいのではなく、ただそんな現象は起こるということ。ようは起こってしまったことにどう対処するかの人々の心の試しで。穴が開いたその時、私達がどう動くかに未来がかかっている。
だからこそ「今」、どう生きていくのか…そういうメッセージに感じました。

 

 

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